当罏売酒図

とうろばいしゅず
     

「當罏売酒」とは、前漢時代の卓文君と司馬相如の故事にちなむ言葉である。

前漢の時代、皇帝に仕え琴の名手として名高い司馬相如と、大富豪の卓王孫の娘・卓文君が恋に落ち駆け落ちする。卓王孫は激怒し、二人の結婚を認めない。やがて二人は生活のために酒館を開く。

もともと司馬相如は皇帝のために文章を書いた男、卓文君は富豪のお嬢様で才色兼備であり、酒館はすぐに街中の評判となって、店は大いに賑わう。初めは娘を許すつもりのなかった卓王孫も、周りの勧めを断りきれず、二人に百人の使用人と金を送り、立派な嫁入り道具を準備し、既成事実となってしまった婿を受け入れた。

こうして二人は再び酒を飲みながら詩を作り、琴を弾ずる有閑の日々を送ることになった。

                                               
作品名当罏売酒図
ふりがなとうろばいしゅず
作者沈心海
国名中国
制作年民国7年(1918)
寸法139.2×34.1cm
目録番号4g-0142
釈文当罏売酒図 戊午春仲背撫鮑元禮筆心海沈兆涵 時年六十有三

「當罏売酒」とは、前漢時代の卓文君と司馬相如の故事にちなむ言葉である。

前漢の時代、皇帝に仕え琴の名手として名高い司馬相如と、大富豪の卓王孫の娘・卓文君が恋に落ち駆け落ちする。卓王孫は激怒し、二人の結婚を認めない。やがて二人は生活のために酒館を開く。

もともと司馬相如は皇帝のために文章を書いた男、卓文君は富豪のお嬢様で才色兼備であり、酒館はすぐに街中の評判となって、店は大いに賑わう。初めは娘を許すつもりのなかった卓王孫も、周りの勧めを断りきれず、二人に百人の使用人と金を送り、立派な嫁入り道具を準備し、既成事実となってしまった婿を受け入れた。

こうして二人は再び酒を飲みながら詩を作り、琴を弾ずる有閑の日々を送ることになった。

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