隷書横披

れいしょおうひ
     

作者の何維樸(1844~1925)は、有名な書家・何紹基(1799~1873)の孫にあたる人物です。この作品は属書(為書き)がありませんから依頼主はわかりませんが、その人の書斎の「命名書」のようなものです。毎日喜び事があるようにと名づけたのでしょうか。礼器碑の筆法で書いていますが、「有」の左払いは踊るようで、「喜」は嬉しそうに見えます。「日」は画数が少ないので横画を太めにして、「軒」は控えめにまとめています。書いてもらった人は、書斎で日を過ごすことが嬉しかったことでしょう。(漢字部 資料紹介 2013年10月号)

 

何紹基の孫である何維樸の隷書作品。扁平の結体と横に流れる緩やかな波磔が特徴的で、後漢の摩崖碑である「石門頌」の影響が色濃い。祖父の紹基も同碑を学び、臨書作品を遺していることから、その薫陶を受けたものであろうか。ある人物の書斎の雅号である軒号を揮毫したもの。(2021年夏季企画展「何紹基-清朝巨匠の書-」作品解説)

                                               
作品名隷書横披
ふりがなれいしょおうひ
作者何維樸
国名中国
制作年清末~民国
寸法26.0×79.7cm
目録番号4A-4278
釈文日有万喜軒 詩孫何維樸

作者の何維樸(1844~1925)は、有名な書家・何紹基(1799~1873)の孫にあたる人物です。この作品は属書(為書き)がありませんから依頼主はわかりませんが、その人の書斎の「命名書」のようなものです。毎日喜び事があるようにと名づけたのでしょうか。礼器碑の筆法で書いていますが、「有」の左払いは踊るようで、「喜」は嬉しそうに見えます。「日」は画数が少ないので横画を太めにして、「軒」は控えめにまとめています。書いてもらった人は、書斎で日を過ごすことが嬉しかったことでしょう。(漢字部 資料紹介 2013年10月号)

 

何紹基の孫である何維樸の隷書作品。扁平の結体と横に流れる緩やかな波磔が特徴的で、後漢の摩崖碑である「石門頌」の影響が色濃い。祖父の紹基も同碑を学び、臨書作品を遺していることから、その薫陶を受けたものであろうか。ある人物の書斎の雅号である軒号を揮毫したもの。(2021年夏季企画展「何紹基-清朝巨匠の書-」作品解説)

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