那智黒鶴亀硯

那智黒石は、三重県熊野市神川町で産出され、自然の状態、即ち天然硯のものが多く、本作のような蓋付のものもある。緻密な石質と適度な硬度が特徴である。本作は、墨縁部分に鶴を、蓋部分に亀を彫り込んだもので、自然の形状を利用した上 […]

       

雨畑石

雨畑石は、山梨県南巨摩郡早川町で産出され、石色は雄勝石同様、黒色で、粘板岩で粒子が細かく、下墨、発墨が良く、水持ちも良いとされる。鋒鋩は適度な角度を持ち、その量が多いことから、墨が細かく滑らかに磨れる。 『和漢硯譜』の日 […]

       

吉金楽石硯

「吉金楽石」とは、青銅器や硯・印材などの古玩を意味し、それらを玩賞する文人たちが好んでこの言葉を用いた。本作は、小品の硯で、墨池には形象化した龍が彫られている。 「吉金楽石」の文言は裏面にあり、「老夢」の落款がある。「老 […]

       

陶硯

四方に龍を彩色し釉薬を施した鑑賞用の硯。近代の硯のバリエーションは多様で、ユニークなものが多い。

       

双龍硯

向かい合う二頭の龍を硯縁に彫り込んだ小さな硯。裏面には菩薩が彫られており、右に「永元十二年四月刻石」とある。永元は後漢時代の年号で、ちょうど西暦100年にあたる。 菩薩は画像石の類を模したものであろうが、出典は不明。

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