筆訣

《筆訣》とは、書家/収蔵家として著名な豊坊(1494~1569?)によって書かれた書に関する文章のこと。本作は、明時代の嘉靖13年(1534)に豊坊が書いた原本をもとに、隆慶4年(1570)に上梓されたものである。 &n […]

       

百人一首

幕末の三筆のひとり、巻菱湖(1777~1843)が書いた百人一首で、江戸時代以降に流行した、折帖・石摺本の装丁である。​ 菱湖の書は、手習いに適した書風として、その門人は一時、三千人に膨れ上がったという伝説がある。また、 […]

       

東洲先生書百人一首(全)

京都出身の儒学者である平沢旭山(1733~1791)が書いた、百人一首の石摺本。​ 跋は平沢自身が書いたものを、佳儀堂こと稲垣有儀が書き写している。というのも、天明8年(1788)秋頃、平沢は病を患っており、決して十分な […]

       

王孫遺者鐘器形並銘文拓

本作は、春秋時代の楚で製作された「王孫遺者鐘」(釣り鐘の一種)の拓本。銘文のみではなく、鐘全体の拓を採った「器形拓本」である。 拓本の左側に大正~昭和時代の篆刻家・園田湖城(1886~1968)の印が押されていることから […]

       

隷書千字文

銭泳(1759~1844)は清時代中期頃に活躍した書家で、本作のような隷書をはじめ各書体を得意としている。また、数多くの碑版法帖の刊行に従事したことでも知られている。この作品は、隷書で書いた千字文であり、中央に膨らみを持 […]

       

草書千字文

唐代の書家・懐素(725~785)が草書で書いた千字文です。懐素は草書に優れ、複数の書が続く連綿草を得意としましたが、この千字文は1文字ずつで独立する「独草体」で書かれています。文徴明の『停雲館帖』などの集帖にも収められ […]

       

真書千字文

尾張名古屋にある慶雲堂版の楷書の千字文。巻菱湖(1777~1843)の書によるもの。元は、上・下冊であったが、旧所蔵者により、合冊されたもの。菱湖らしい伸びやかな書風が特徴的である。

       

行書千字文

市河米庵(1779~1858)が、戸川安清(1787~1868)より譲り受けたもの。戸川安清の「玄黓摂堤格」すなわち壬寅の年、天保13年(1842)の跋に拠ると、長崎滞在時(長崎奉行時)に訳司(舌官某)が所蔵していたこの […]

       

真草千字文(和刻本)

明治以降の習字教科書やお手本には、王羲之(303?~361?)を基本にした書が用いられました。その背景には、巻菱湖(1777~1843)の書風が明治維新の新興の感覚に受け入れられ、明治政府の公的文書が菱湖風に改められたこ […]

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