啓功(1912~2005)は、清宗室の末裔です。姓は愛新覚羅(あいしんかくら)氏。世宗雍正帝(せいそ ようぜいてい)の第九代目の孫にあたります。字は元白(げんはく)。古典文献学者であるとともに、詩・書・画もよくしました。積み上げると等身の高さになるほど多くの著作を遺しています。書は碑帖の臨書を基礎として体得した独特の「啓体(けいたい)」として知られています。それはこの作品にも用いられる、蔵鋒(ぞうほう)と露鋒(ろほう)の変化をまじえた用筆で、快活でありながら品格を備えた書風です。本作は、唐・祖咏の「別怨」の一節で、同時に揮毫されたと考えられる四幅のうちの一幅です。(漢字部・かな部 資料紹介 2016年2月号)
作品名 | 行書唐人送別詩軸 |
ふりがな | ぎょうしょとうじんそうべつしじく |
作者 | 啓功 |
国名 | 中国 |
制作年 | 現代 |
寸法 | 65.5×43.3cm |
目録番号 | 5A-1145 |
釈文 | 送別到中流秋船倚 渡頭相看尚不遠未可 即回舟 唐人送別詩此堪 圧巻遠在終南積雪之上 啓功書 |
啓功(1912~2005)は、清宗室の末裔です。姓は愛新覚羅(あいしんかくら)氏。世宗雍正帝(せいそ ようぜいてい)の第九代目の孫にあたります。字は元白(げんはく)。古典文献学者であるとともに、詩・書・画もよくしました。積み上げると等身の高さになるほど多くの著作を遺しています。書は碑帖の臨書を基礎として体得した独特の「啓体(けいたい)」として知られています。それはこの作品にも用いられる、蔵鋒(ぞうほう)と露鋒(ろほう)の変化をまじえた用筆で、快活でありながら品格を備えた書風です。本作は、唐・祖咏の「別怨」の一節で、同時に揮毫されたと考えられる四幅のうちの一幅です。(漢字部・かな部 資料紹介 2016年2月号)