古松図

こしょうず
     

張熊(1803~1886)は字を子祥といい、鴛湖外史と号した。長く上海に流寓し、画名を高めた。山水・花卉ともに善くしたが、特に設色の花卉画にすぐれた。
本作は、「三友」の一つである松の盆景(盆栽)を写生したものです。文人たちは、書斎の中に山野の隠遁生活を求めて山水画などを鑑賞していましたが、盆景も同様に、理想の世界を具現化した小世界といえるでしょう。長い年月を経て独特の形に育てられた盆景は、文人にとって憧れのアイテムだったのかも知れません。

                                               
作品名古松図
ふりがなこしょうず
作者張熊
国名中国
制作年清時代後期 道光22年(1842)
寸法162.5×57.7cm
目録番号4b-0518
釈文題1:古松図 道光二十二年十月廿二日為 松圃先生書 竹里小弟張廷済 時年七十五 題2:瓦盆旧種黄山松百年培植労人工左図右史添位 置塵尾横払青蒙茸低枝難勝巣野隺盤根 屈曲疑游龍主人相対得真趣摩娑一笑耽古風 嗜好略殊陶令癖孤高不羨秦皇封清風颯爽動 案頭橐筆来訪蒼髯公開樽飲我三升酒分甘 更有鮮橘紅〔時値首夏尚有橘実估酒〕乗酣一嚼隃麋汁青 針幻出毛錐鋒攫拏夭矯未足数四時不改霜前 容借此頌君千春寿題詞合倩商山翁 子祥複題 落款:道光壬寅夏四月対松写影応 松圃仁丈先生之教子祥張熊

張熊(1803~1886)は字を子祥といい、鴛湖外史と号した。長く上海に流寓し、画名を高めた。山水・花卉ともに善くしたが、特に設色の花卉画にすぐれた。
本作は、「三友」の一つである松の盆景(盆栽)を写生したものです。文人たちは、書斎の中に山野の隠遁生活を求めて山水画などを鑑賞していましたが、盆景も同様に、理想の世界を具現化した小世界といえるでしょう。長い年月を経て独特の形に育てられた盆景は、文人にとって憧れのアイテムだったのかも知れません。

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