御苑春蒐図巻

ぎょえんしゅんしゅうずかん
     

図の末尾に「海西臣郎世寧恭写」の落款がある。郎世寧(1688~1766 本名ジュゼッペ・カスティリオーネ)は、康熙54年(1715)に北京にやってきたイタリア人宣教師で、のち宮廷画家として活躍し、写実的な西洋絵画の技法を中国絵画に取り入れた折衷画風を流行させた。
図に続く乾隆帝や沈徳潜の詩の内容から、乾隆26年(1761)の春、郎世寧に命じて描かせたものと知れる。西洋絵画の遠近法・陰影法を用い、北京近郊の円明園中の湖水に映える明媚な景観をパノラマ風に展開させ、その中央に、騎馬武装して春の狩りに出かけようとする乾隆帝と香妃ら一行の姿を配置する(図版は巻頭部分)。

                                           
作品名御苑春蒐図巻
ふりがなぎょえんしゅんしゅうずかん
作者郎世寧
国名中国
制作年清時代中期 乾隆26年(1761)
寸法73.5×386.0cm
目録番号4a-A001

図の末尾に「海西臣郎世寧恭写」の落款がある。郎世寧(1688~1766 本名ジュゼッペ・カスティリオーネ)は、康熙54年(1715)に北京にやってきたイタリア人宣教師で、のち宮廷画家として活躍し、写実的な西洋絵画の技法を中国絵画に取り入れた折衷画風を流行させた。
図に続く乾隆帝や沈徳潜の詩の内容から、乾隆26年(1761)の春、郎世寧に命じて描かせたものと知れる。西洋絵画の遠近法・陰影法を用い、北京近郊の円明園中の湖水に映える明媚な景観をパノラマ風に展開させ、その中央に、騎馬武装して春の狩りに出かけようとする乾隆帝と香妃ら一行の姿を配置する(図版は巻頭部分)。

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