隷書臨尹宙碑軸

れいしょりんいんちゅうひじく
     

本作は、後漢時代の熹平6年(177)に建てられた石碑《尹宙碑》を臨書したものです。

《尹宙碑》は、尹宙(115~177)の功績を述べた石碑です。延熹7年(164)の《孔宙碑》とあわせて「二宙」と呼ばれることもあります。

黄葆戊(1880~1968)による臨書作品を見ると、墨量や筆圧を均等にした線質となっています。字形はほぼ正方形のものが多く、これは手本とした《尹宙碑》の特徴でもあります。

肥痩の少ない線で、水平線と垂直線の組み合わせを基本に、安定感の強い字形となっています。ハライなど、所々に柔らかな曲線が加わることで、文字が硬くなりすぎることなく全体がまとまっています。

作者の黄葆戊は上海美術専科学校の教授などを務めた人物です。絵画では山水画を善くし、書では隷書を巧みにしたと伝わります。

                                               
作品名隷書臨尹宙碑軸
ふりがなれいしょりんいんちゅうひじく
作者黄葆戊
国名中国
制作年中華民国
寸法130.1×31.7cm
目録番号4A-1462
釈文吉甫相周宣勛力有章文則作頌 武襄獫狁二子著詩列于風雅治 公羊春秋経博通書伝 節臨尹宙碑字 青山老農黄葆戊

本作は、後漢時代の熹平6年(177)に建てられた石碑《尹宙碑》を臨書したものです。

《尹宙碑》は、尹宙(115~177)の功績を述べた石碑です。延熹7年(164)の《孔宙碑》とあわせて「二宙」と呼ばれることもあります。

黄葆戊(1880~1968)による臨書作品を見ると、墨量や筆圧を均等にした線質となっています。字形はほぼ正方形のものが多く、これは手本とした《尹宙碑》の特徴でもあります。

肥痩の少ない線で、水平線と垂直線の組み合わせを基本に、安定感の強い字形となっています。ハライなど、所々に柔らかな曲線が加わることで、文字が硬くなりすぎることなく全体がまとまっています。

作者の黄葆戊は上海美術専科学校の教授などを務めた人物です。絵画では山水画を善くし、書では隷書を巧みにしたと伝わります。

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