本作は、後漢時代の中平3年(186)に建てられた石碑《張遷碑》を臨書したものです。
《張遷碑》は、官吏である張遷(生卒年不詳)の業績を記した石碑です。刻されている字はほぼ方形の字形で、角張った点画が特徴的です。明時代の初めに出土したと伝わります。
何紹基(1799~1873)による臨書作品を見ると、墨をたっぷり含んだ柔らかな線質による、重厚な書きぶりです。もはや手本の字形を再現するにとどまらない、独自の隷書作品となっています。
作者の何紹基(1799~1873)は、清時代後期の官僚で、有清一代の巨腕といわれる書家でもあります。60歳頃から本格的に隷書の学習に傾注し、さまざまな漢時代の石碑を臨書しました。なかでも「張遷碑」の臨書は百遍に及んだとされます。
作品名 | 隷書臨張遷碑四屏 |
ふりがな | れいしょりんちょうせんひしへい |
作者 | 何紹基 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代後期 同治年間(1860年代)頃 |
寸法 | 各166.1×43.5cm |
目録番号 | 4A-0357 |
釈文 | 尚書五教君崇其寛 詩云愷悌君隆其恩 東里潤色君垂其仁 邵伯分陝君懿于棠 晋陽珮瑋西門帯弦 君之体素能雙其勛 遷蕩陰令士民頡頏 隨送如雲 公方碑板重中生変化 与衡方石門埒 何紹基 |
本作は、後漢時代の中平3年(186)に建てられた石碑《張遷碑》を臨書したものです。
《張遷碑》は、官吏である張遷(生卒年不詳)の業績を記した石碑です。刻されている字はほぼ方形の字形で、角張った点画が特徴的です。明時代の初めに出土したと伝わります。
何紹基(1799~1873)による臨書作品を見ると、墨をたっぷり含んだ柔らかな線質による、重厚な書きぶりです。もはや手本の字形を再現するにとどまらない、独自の隷書作品となっています。
作者の何紹基(1799~1873)は、清時代後期の官僚で、有清一代の巨腕といわれる書家でもあります。60歳頃から本格的に隷書の学習に傾注し、さまざまな漢時代の石碑を臨書しました。なかでも「張遷碑」の臨書は百遍に及んだとされます。