切竹硯(凌雲銘)

せっちくけん(りょううんめい)
     

竹を水平に切り取ったような形をした小品の硯で、展示の裏面には、石眼を胴体部分に見立てた蜘蛛が彫られ、蜘蛛は、細い糸を吐き出している。
裏面に大きく「趣唯(?)得」の印があり、側面には「凌雲」の印と、白居易「養竹記」を改変した「杏川養竹記」が篆書で書かれている。「凌雲」とは、中国・清時代の政治家、卓孝復(1855~1930)が有力である。

その内容は、竹の固さを人徳にたとえ、真っすぐに伸びる姿を正直な心にたとえるなど、竹の在り方こそ君子が見習うべきものである、と説いている。このことは、硯を持つ書家にも当てはまるだろう。

                                           
作品名切竹硯(凌雲銘)
ふりがなせっちくけん(りょううんめい)
作者不詳
国名中国
制作年不詳
寸法14.6×12.2×3.0cm
目録番号54-24

竹を水平に切り取ったような形をした小品の硯で、展示の裏面には、石眼を胴体部分に見立てた蜘蛛が彫られ、蜘蛛は、細い糸を吐き出している。
裏面に大きく「趣唯(?)得」の印があり、側面には「凌雲」の印と、白居易「養竹記」を改変した「杏川養竹記」が篆書で書かれている。「凌雲」とは、中国・清時代の政治家、卓孝復(1855~1930)が有力である。

その内容は、竹の固さを人徳にたとえ、真っすぐに伸びる姿を正直な心にたとえるなど、竹の在り方こそ君子が見習うべきものである、と説いている。このことは、硯を持つ書家にも当てはまるだろう。

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