幼稚鶏合之図

ようちとりあわせのず
     

桜咲く春の頃、武家の邸宅の中で子どもたちが雄鶏同士を戦わせる「鶏合(闘鶏)」をする場面を描いたものです。鶏同士がにらみ合う緊迫感、見つめる子どもたちのワクワク感が伝わってきます。

この作品については、左上に説明文があります。それによると、元々は、明治17年(1884)に第二絵画共進会に出品し、宮内省御用品の栄誉を蒙ったもので、多く描くことを求められたため、円泰堂主人(森本順三郎)より出版することを求められ縮図した、とあります。

作者の楊洲周延(1838~1912)は、明治期を代表する浮世絵師の一人です。歌川国芳、国周の門下となり、明冶20年以降、当時の女性風俗を描いてその人気を得ました。肉筆画も描きましたが、この作品のような三枚続の錦絵も多く残しており、その画風は、装束や持ち物、調度品など細部まで丁寧に描いており、近代的な雰囲気を伝えています。また、歴史物語や故事を題材とした作品を多く描きました。

                                           
作品名幼稚鶏合之図
ふりがなようちとりあわせのず
作者楊洲周延
国名日本
制作年明治17年(1884)
寸法35.2×70.8cm
目録番号錦絵-014

桜咲く春の頃、武家の邸宅の中で子どもたちが雄鶏同士を戦わせる「鶏合(闘鶏)」をする場面を描いたものです。鶏同士がにらみ合う緊迫感、見つめる子どもたちのワクワク感が伝わってきます。

この作品については、左上に説明文があります。それによると、元々は、明治17年(1884)に第二絵画共進会に出品し、宮内省御用品の栄誉を蒙ったもので、多く描くことを求められたため、円泰堂主人(森本順三郎)より出版することを求められ縮図した、とあります。

作者の楊洲周延(1838~1912)は、明治期を代表する浮世絵師の一人です。歌川国芳、国周の門下となり、明冶20年以降、当時の女性風俗を描いてその人気を得ました。肉筆画も描きましたが、この作品のような三枚続の錦絵も多く残しており、その画風は、装束や持ち物、調度品など細部まで丁寧に描いており、近代的な雰囲気を伝えています。また、歴史物語や故事を題材とした作品を多く描きました。

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