六朝楷書というと、「孫秋生造像記」などに代表される龍門造像記を思い浮かべます。岩肌を鑿で彫った刻書の力強さと荒々しさが魅力です。転節部分が鋭角に切りあがったスタイルを方筆と呼んでいます。
同じ時代に、山東の山々を巡りその山腹に多くの書を彫り残した人物に、鄭道昭(?~516)という人物がいます。彼の書は字形に丸みがあり、転節部分も円く穏やかな表現で、今なお人々に人気があります。
李瑞清は鄭道昭の書を、金文の散氏盤の筆法を用いて、その力強さに迫ったとしています。(漢字部 資料紹介 2014年10月号)
作品名 | 楷書臨鄭羲下碑軸 |
ふりがな | かいしょりんていぎかひじく |
作者 | 李瑞清 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清末~民国 |
寸法 | 134.3×32.2cm |
目録番号 | 4A-0235 |
釈文 | 曾祖豁以明哲佐世後燕中 山尹太常卿済南貞公祖温 道協儲端燕太子瞻事 以散氏槃筆法為 此更見遒古 |
六朝楷書というと、「孫秋生造像記」などに代表される龍門造像記を思い浮かべます。岩肌を鑿で彫った刻書の力強さと荒々しさが魅力です。転節部分が鋭角に切りあがったスタイルを方筆と呼んでいます。
同じ時代に、山東の山々を巡りその山腹に多くの書を彫り残した人物に、鄭道昭(?~516)という人物がいます。彼の書は字形に丸みがあり、転節部分も円く穏やかな表現で、今なお人々に人気があります。
李瑞清は鄭道昭の書を、金文の散氏盤の筆法を用いて、その力強さに迫ったとしています。(漢字部 資料紹介 2014年10月号)