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【お知らせ】土曜講座「きれいな字の系譜―中国の書を中心に―」を実施しました!

土曜講座を実施しました

本日、土曜講座「きれいな字の系譜―中国の書を中心に―」を実施いたしました。ご来館・ご参加いただきました皆様に感謝申し上げます。

本日の講座では、現在開催中の夏季企画展「きれいな字―近代中国と日本の書―」で展示している中国の作品から、楷書/行書/臨書作品を取り上げて、それらがどのような系譜にあるのか、それらの書風の淵源となっているものはどのようなものかご紹介しました。

まず、楷書作品として沈衛(1862~1945)の《楷書姜夔除夜自石湖帰苕溪詩軸》を中心に取り上げました。本作と「唐の四大家」の書とを比較して、それぞれの書に近い要素があることをお伝えしました。

次に、行書作品として宋伯魯(1854~1932)の《行書陸放翁詩鈔序語四屏》を取り上げ、本作が特に趙孟頫(1254〜1322)の書に類似することを指摘しました。

最後に、臨書作品として趙世駿(?~1928)の《楷書臨雁塔聖教序四屏》を取り上げ、本作が褚遂良(596~658)の《雁塔聖教序》を精密に臨書している一方で、《雁塔聖教序》と異なる筆遣いを行っている部分もあることを指摘しました。

今回の講座が、作品鑑賞の一助になれば幸いです。ありがとうございました。

 

▼本日の講座でご紹介した作品はこちら

楷書姜夔除夜自石湖帰苕溪詩軸

行書陸放翁詩鈔序語四屏

楷書臨雁塔聖教序四屏

 

▼次回の土曜講座はこちら

土曜講座「きれいな字を学ぶ―日本の書を中心に―」

 

【展覧会情報】

夏季企画展「きれいな字―近代中国と日本の書―」

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