楷書臨雁塔聖教序軸

かいしょりんがんとうしょうぎょうじょじく
     

本作は、初唐の三大家に数えられる書家・褚遂良(596~658)の《雁塔聖教序》を臨書したものです。

《雁塔聖教序》は、唐時代の永徴3 年(652)に制作された石碑です。

『西遊記』に登場する三蔵法師のモデルとなった玄奘三蔵(602~664)は、インドより大量の経典を持ち帰り、さらに、これらを漢語に翻訳するという大事業を成し遂げました。

この功績に対して、時の皇帝である太宗(598~649)とその子・高宗(628~683)が文を寄せ、それを「初唐の三大家」の1人である褚遂良(596~658)が書き、石碑として残したものが《雁塔聖教序》です。

楷書でありながら、筆圧の強弱を巧みに駆使した躍動感ある文字の姿は、行草書の筆意が加えられているとも評されます。

許成琮による臨書作品も、筆圧の強弱を巧みに駆使した躍動感ある文字の姿が特徴的です。その線は、時に手本とした《雁塔聖教序》よりも細く引かれており、一層繊細な表現となっています。

作者の許成琮は字を樨簧といい、河南省・固始の人です。清末から中華民国初期に活躍した官僚です。中東鉄路局図書館館長などを務めました。

                                           
作品名楷書臨雁塔聖教序軸
ふりがなかいしょりんがんとうしょうぎょうじょじく
作者許成琮
国名中国
制作年中華民国
寸法126.5×61.7cm
目録番号5A-0490

本作は、初唐の三大家に数えられる書家・褚遂良(596~658)の《雁塔聖教序》を臨書したものです。

《雁塔聖教序》は、唐時代の永徴3 年(652)に制作された石碑です。

『西遊記』に登場する三蔵法師のモデルとなった玄奘三蔵(602~664)は、インドより大量の経典を持ち帰り、さらに、これらを漢語に翻訳するという大事業を成し遂げました。

この功績に対して、時の皇帝である太宗(598~649)とその子・高宗(628~683)が文を寄せ、それを「初唐の三大家」の1人である褚遂良(596~658)が書き、石碑として残したものが《雁塔聖教序》です。

楷書でありながら、筆圧の強弱を巧みに駆使した躍動感ある文字の姿は、行草書の筆意が加えられているとも評されます。

許成琮による臨書作品も、筆圧の強弱を巧みに駆使した躍動感ある文字の姿が特徴的です。その線は、時に手本とした《雁塔聖教序》よりも細く引かれており、一層繊細な表現となっています。

作者の許成琮は字を樨簧といい、河南省・固始の人です。清末から中華民国初期に活躍した官僚です。中東鉄路局図書館館長などを務めました。

KAMPO MUSEUM IN SHIGA ©︎ All Rights Reserved