楊守敬(1839~1915)字は惺吾、隣蘇老人と号しました。進士に及第することができず、晩年は著述に専念して歴史地理に大きな業績を残しました。書学に関する著述『平碑記』『平帖記』『学書邇言』は、我国でもよく読まれ、明治13年(1880)、駐日公使の随員として来日すると、日下部鳴鶴(1838~1922)、巌谷一六(1834~1905)などに六朝書法を伝えて、明治以降の書道に影響を与えました。この作品は60歳以降の晩年作で、渇筆を活かした速度感のある運筆で蘇軾(1037~1101)の詩「恵崇春江暁景詩」を書した魅力的な作品です。(漢字部 資料紹介 2017年6月号)
作品名 | 行書蘇軾恵崇春江暁景詩軸 |
ふりがな | ぎょうしょそしょくけいすうしゅんこうぎょうけいしじく |
作者 | 楊守敬 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清末~民国 |
寸法 | 133.0×33.0cm |
目録番号 | 4A-2448 |
釈文 | 竹外桃花三両枝春江水暖鴨 先知〈艸+娄〉篙満地蘆〈竹矛〉短正是 河豚欲上時 鄰蘇老人 |
楊守敬(1839~1915)字は惺吾、隣蘇老人と号しました。進士に及第することができず、晩年は著述に専念して歴史地理に大きな業績を残しました。書学に関する著述『平碑記』『平帖記』『学書邇言』は、我国でもよく読まれ、明治13年(1880)、駐日公使の随員として来日すると、日下部鳴鶴(1838~1922)、巌谷一六(1834~1905)などに六朝書法を伝えて、明治以降の書道に影響を与えました。この作品は60歳以降の晩年作で、渇筆を活かした速度感のある運筆で蘇軾(1037~1101)の詩「恵崇春江暁景詩」を書した魅力的な作品です。(漢字部 資料紹介 2017年6月号)