帰荘(1613~1673)は明末・清初の詩人で、字を玄恭、また元功といい、恒軒と号しました。明の詩人で書画家の帰昌世(1573~1644)の子です。明の滅亡後は民間人として暮らしました。同郷の顧炎武(1613~1682)とは親友で「帰奇顧怪」の称がありました。また、文辞をよくし最も書画に長じ、草書は「虚和円熟」と評されました。
この作品も、王鐸(1592~1652)・傅山(1606~1684)のような激しさはありませんが、勢いのある筆遣いは明末書人の特徴を現しています。亡国の民としての心境を王維(699~761)の詩に重ねて書いたものでしょうか。(漢字部 資料紹介 2014年1月号)
作品名 | 行書王維答張五弟雑言軸 |
ふりがな | ぎょうしょおういとうちょうごていざつごんじく |
作者 | 帰荘 |
国名 | 中国 |
制作年 | 明末清初 |
寸法 | 145.5×60.5cm |
目録番号 | 4A-1160 |
釈文 | 終南有茅屋前対終南 山終年無客長閉関終日無 心長自間不妨飲酒復垂釣 君但能来相往還 受伯詞兄 帰荘 |
帰荘(1613~1673)は明末・清初の詩人で、字を玄恭、また元功といい、恒軒と号しました。明の詩人で書画家の帰昌世(1573~1644)の子です。明の滅亡後は民間人として暮らしました。同郷の顧炎武(1613~1682)とは親友で「帰奇顧怪」の称がありました。また、文辞をよくし最も書画に長じ、草書は「虚和円熟」と評されました。
この作品も、王鐸(1592~1652)・傅山(1606~1684)のような激しさはありませんが、勢いのある筆遣いは明末書人の特徴を現しています。亡国の民としての心境を王維(699~761)の詩に重ねて書いたものでしょうか。(漢字部 資料紹介 2014年1月号)