行書横披

ぎょうしょおうひ
     

翁同龢(1830~1904)による本作は、光緒15年(1889)に上海で詠んだ詩を再録したもの。その詩は、友人が桂花と竜眼を持参して訪問した返礼として扇面に揮毫したものであったが、のちに誰かに持ち去られたという。向勢の結体と蔵鋒による重厚な筆線からは、顔真卿(709~785)学習の影響が色濃くうかがわれる。病後で目がかすみ、うまく書けないと記すが、そのハンディがかえって味わいになっているように感じる。

                                           
作品名行書横披
ふりがなぎょうしょおうひ
作者翁同龢
国名中国
制作年清時代後期 道光9年(1829)
寸法38.5×122.0cm
目録番号4A-4113

翁同龢(1830~1904)による本作は、光緒15年(1889)に上海で詠んだ詩を再録したもの。その詩は、友人が桂花と竜眼を持参して訪問した返礼として扇面に揮毫したものであったが、のちに誰かに持ち去られたという。向勢の結体と蔵鋒による重厚な筆線からは、顔真卿(709~785)学習の影響が色濃くうかがわれる。病後で目がかすみ、うまく書けないと記すが、そのハンディがかえって味わいになっているように感じる。

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