溥儒(1896~1963)は清朝の宗室で、姓は愛新覚羅、字は心畭、義皇上人と号した。道光帝(1782~1850)の曾孫、宣統帝(1906~1967)の従兄に当たる。幼少から書・画の教育を受け、辛亥革命で清朝が崩壊すると隠棲して書画制作に没頭した。はじめて絵画作品を発表すると、画壇に大きな反響を呼んだ。その後は売画で一家を養い、解放後は台湾に移住して画学の教授となった。本作は先妣すなわち亡くなった母の命日にあたり、臂を刺し流れ出た血で絵を描いたという。
作品名 | 朱観音図 |
ふりがな | しゅかんのんず |
作者 | 溥儒 |
国名 | 中国 |
制作年 | 民国27年(1938) |
寸法 | 62.8×31.6cm |
目録番号 | 4a-1784 |
釈文 | 戊寅十一月 先妣忌日敬刺臂血虔絵 観音聖像維願不違本誓接引 慈霊永安極楽得見如来 溥儒泣血籲天回向 |
溥儒(1896~1963)は清朝の宗室で、姓は愛新覚羅、字は心畭、義皇上人と号した。道光帝(1782~1850)の曾孫、宣統帝(1906~1967)の従兄に当たる。幼少から書・画の教育を受け、辛亥革命で清朝が崩壊すると隠棲して書画制作に没頭した。はじめて絵画作品を発表すると、画壇に大きな反響を呼んだ。その後は売画で一家を養い、解放後は台湾に移住して画学の教授となった。本作は先妣すなわち亡くなった母の命日にあたり、臂を刺し流れ出た血で絵を描いたという。