Back to all Post

春季企画展「近代中国の女流画家展」

     

書院展示室

開催日: 2005年4月26日 - 2005年7月18日カテゴリー:

【展覧会概要】

観峰館では、平成17年度春の企画展示として「近代中国の女流画家展」を開催します。今回の企画は、清朝後期から中華民国期の上海を中心に活躍した女流画家と、彼女達を取り巻く書画家を特集します。

清朝の後期、経済都市上海には西洋文明が津波のように押し寄せました。この西洋の開かれた考え方のもとに、女性も積極的に社会に進出するようになります。そのような社会情勢の中で、絵画の世界も大きく変化していきました。この時期の中国画壇の最も大きな特徴に、女性画家たちの台頭ということが挙げられます。多くの女性画家が現れ、多種多様な表現を試み始めました。ある者は女性らしい華やかな色彩を、そして、ある者は西洋絵画に影響を受けたと考えられる筆のタッチを。彼女達は、今までになり中国絵画の境地を私達に観せてくれます。これに対して、頑なに旧来の技法を守る者も存在しました。この時期の中国女流画家には、保守・革新の両方の姿を観ることができます。

そして、これら女流画家には、積極的に男性画家達とも交流する者も現れました。その中には「鴛鴦(おしどり)芸術家」――つまり夫婦そろって芸術家である――も多く見られます。今回は、このような「鴛鴦(おしどり)芸術家」達の作品も鑑賞して頂ける展示内容となっています。また、解説の主眼として、個々の芸術家の人間的側面にスポットを当ててみました。

激動の時代に翻弄されつつも、悲喜こもごも、様々な人間ドラマを演じた女流画家達の生き生きとした作品をお楽しみください。

 

【主な展示作品】

惲懐英《折梅図》清時代中期 嘉慶2年(1797)

呉淑娟《蜀棧暁行図》中華民国

【次回の展覧会】

準備中です

KAMPO MUSEUM IN SHIGA ©︎ All Rights Reserved