書院展示室/本館 3階展示室
【展覧会概要】
2011年3月、生誕百年をむかえた「財団法人日本習字教育財団」創設者の原田観峰(1911~1995)は、書家・教育者であるとともに、世界各地の資料を積極的に蒐集したコレクターでもありました。なかでも1950年代から約40年間にわたって中国本土で蒐集した中国書画のコレクションは、総数2万点におよぶその数量もさることながら、清朝末期から民国初期にかけて上海一帯を中心に活躍した有名・無名の作家たちや、中華人民共和国成立後に大家となった作家の青年期の作品を主として構成されており、ユニークさにおいて世界でも類を見ないものとなっています。
そこで観峰館では、生誕百年を機に観峰コレクションの中から特に優品を選び、趙之謙(1829~1884)・何紹基(1799~1873)・呉譲之(1779~1870)・楊峴(1819~1896)・呉昌碩(1844~1972)などの書作品や、改琦(1774~1829)・王素(1794~1877)・陳崇光(1839~1896)・呉大澂(1835~1902)・陳康侯(1866~1937)などの絵画作品を展示し、あらためて中国近代書画の世界を紹介します。
関西では2011年から2012年にかけて、美術館・博物館9館が連携して「関西中国書画コレクション展」をリレー方式で開催しますが、「生誕百年 原田観峰が蒐集した中国書画展」もその一環として企画されたものです。