収蔵品撰集５～ちりめん本～

観峰館では、明治以降の教育資料として「ちりめん本」41種類72冊を収蔵しています。ちりめん本とは、柔らかいクレープ状の和紙に、美しい挿絵と欧文の物語を印刷した、小型の和綴じ本です。製作・出版された背景は、当初は、日本人の英語の勉強のためのテキストとして考案されたものですが、やがて異国趣味を求めた外国人の日本観光土産として多く好まれました。近年では、工芸品ともいうべき美しく緻密に計算された造形、色鮮やかで繊細な挿絵など、多方面から注目されている美術品です。この機会にぜひ、ちりめん本の魅力に触れてみてください。

【掲載内容】

解説「明治の欧文挿絵本・ちりめん本への誘い」寺前 公基（観峰館 学芸員）

図版

・JAPANESE FAIRY TALE SERIES　見本

・JAPANESE FAIRY TALE SECOND SERIES

・Lafcadio.Hearnの５冊本

・単発挿絵本　見本