伊立勲(1856~1942)は、清末民国期の書法家で、字を熙績といい、峻斎・石琴と号した。大書法家であった伊秉綬(1754~1816)の後裔。清末に県知事の職についたが、辛亥革命により清朝が瓦解すると上海で書を売って生活した。その書は篆・隷・草・行すべてに通じたが、とくに篆・隷にすぐれた。本作は、後漢の班固作『典引』の一節を得意の篆書で揮毫したもので、謹厳沈着な筆遣いが見るものに緊張感をあたえる。
作品名 | 篆書班固典引軸 |
ふりがな | てんしょはんこてんいんじく |
作者 | 伊立勲 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清末~民国 |
寸法 | 96.0×44.4cm |
目録番号 | 4A-4082 |
釈文 | 厥有氏号紹天闡繹莫不開元 于泰昊皇初之首上哉〓乎其 書猶得而修也亜斯之代通変 神化函光而未曜若夫上稽乾 則降承龍翼而炳諸典謨以冠 徳卓絶者莫崇乎陶唐陶唐舍 胤而視有虞有虞亦命夏后 棣山仁兄大人方家正篆峻斎弟伊立勲 |
伊立勲(1856~1942)は、清末民国期の書法家で、字を熙績といい、峻斎・石琴と号した。大書法家であった伊秉綬(1754~1816)の後裔。清末に県知事の職についたが、辛亥革命により清朝が瓦解すると上海で書を売って生活した。その書は篆・隷・草・行すべてに通じたが、とくに篆・隷にすぐれた。本作は、後漢の班固作『典引』の一節を得意の篆書で揮毫したもので、謹厳沈着な筆遣いが見るものに緊張感をあたえる。