楷書八言対聯

かいしょはちごんついれん
     

何紹基(1799~1873)は、字を子貞、号を蝯叟といい、湖南道州の人。道光16年(1836)の進士。直言によって官を免ぜられ下野した。書では清朝第一とも評され、はじめ顔真卿(709~785)に学び、のち金石碑版を取り入れた。特にその行書は、顔法に各体を融合し、回腕・長毫で揮毫する独特のもの。

本作は、顔真卿書法の影響が色濃い中年期の希少作。「冊」などに見える向かい合う線が外にふくらむ向勢の結体、蔵鋒による丸みを帯びた起筆と、「法」「朱」「太」の筆先を割るように払う終筆といった、顔法楷書の特徴である「蚕頭燕尾」の筆法がよく表れた、重厚な書風の大作。何紹基学書の起源がうかがえるという意味でも貴重な作品。湖南省博物館にも同様の作品が2件収蔵されており、それらをもとに何紹基42歳頃の作品と判断した。収蔵家である蒙泉書屋・王文心(1888~1974)の旧蔵品。

                                               
作品名楷書八言対聯
ふりがなかいしょはちごんついれん
作者何紹基
国名中国
制作年清時代後期 道光20年(1840)頃
寸法各325.0×57.8cm
目録番号4A-0383
釈文典冊法書衆英聚集 紫芝朱草太平機関 道州子貞何紹基

何紹基(1799~1873)は、字を子貞、号を蝯叟といい、湖南道州の人。道光16年(1836)の進士。直言によって官を免ぜられ下野した。書では清朝第一とも評され、はじめ顔真卿(709~785)に学び、のち金石碑版を取り入れた。特にその行書は、顔法に各体を融合し、回腕・長毫で揮毫する独特のもの。

本作は、顔真卿書法の影響が色濃い中年期の希少作。「冊」などに見える向かい合う線が外にふくらむ向勢の結体、蔵鋒による丸みを帯びた起筆と、「法」「朱」「太」の筆先を割るように払う終筆といった、顔法楷書の特徴である「蚕頭燕尾」の筆法がよく表れた、重厚な書風の大作。何紹基学書の起源がうかがえるという意味でも貴重な作品。湖南省博物館にも同様の作品が2件収蔵されており、それらをもとに何紹基42歳頃の作品と判断した。収蔵家である蒙泉書屋・王文心(1888~1974)の旧蔵品。

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