徐楨(1841~1915)は江蘇呉江出身の画家で、上海で売画生活を送り、特に人物画と花鳥画を得意としたそうです。本作は、「戯筆(たわむれに描いた)」と記された一見ただの静物画ですが、花瓶に活けられた蝋梅・南天・松は新春の縁起物ですし、碗に盛られているのはモチ米とドライフルーツでできた「八宝飯」で、中国ではめでたい時に食されるものです。ほかにも、豊かさの実現を象徴した挿し銭などが描かれていることから、新年の幸せを願うメッセージが込められた絵であることが読み取れます。色彩鮮やかで、かわいらしい作品です。(漢字部 資料紹介 2013年1月号)
作品名 | 富貴図 |
ふりがな | ふうきず |
作者 | 徐楨 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清末〜民国 |
寸法 | 137.0×33.5cm |
目録番号 | 4a-1073 |
釈文 | 徐楨戯筆 |
徐楨(1841~1915)は江蘇呉江出身の画家で、上海で売画生活を送り、特に人物画と花鳥画を得意としたそうです。本作は、「戯筆(たわむれに描いた)」と記された一見ただの静物画ですが、花瓶に活けられた蝋梅・南天・松は新春の縁起物ですし、碗に盛られているのはモチ米とドライフルーツでできた「八宝飯」で、中国ではめでたい時に食されるものです。ほかにも、豊かさの実現を象徴した挿し銭などが描かれていることから、新年の幸せを願うメッセージが込められた絵であることが読み取れます。色彩鮮やかで、かわいらしい作品です。(漢字部 資料紹介 2013年1月号)