楷書八言対聯

かいしょはちごんついれん
     

華世奎(1863~1941)は、字は啓臣、璧臣と号した。元、江蘇省無錫の人。天津に居した。幼くして書の研鑽を積み、天津随一の書家と称されるようになる。高官を歴任し、民国成立後も清の遺民として終生弁髪を切らなかったという逸話もある。顔真卿(709~785)を学んだという書は気迫に溢れて力強い。
本作の「鸞」と「鳳」はともに伝説上の瑞鳥で、「鸞鳳」は夫婦の喩え。「雀屏中目」は、唐の高祖・李淵の故事から「優れたる婿を得る」こと、「鴻案斉眉」は、後漢の梁鴻の故事から「夫婦が互いに礼儀を尽くし、仲睦まじい」ことを意味する。吉祥文様の描かれた赤い絹布に揮毫された、結婚を祝う対聯である。

                                               
作品名楷書八言対聯
ふりがなかいしょはちごんついれん
作者華世奎
国名中国
制作年民国21年(1932)
寸法各144.2×31.5cm
目録番号4A-0769
釈文壬申秋八月 鸞鏡同心雀屏中目 鳳笙洞耳鴻案斉眉 璧臣華世奎

華世奎(1863~1941)は、字は啓臣、璧臣と号した。元、江蘇省無錫の人。天津に居した。幼くして書の研鑽を積み、天津随一の書家と称されるようになる。高官を歴任し、民国成立後も清の遺民として終生弁髪を切らなかったという逸話もある。顔真卿(709~785)を学んだという書は気迫に溢れて力強い。
本作の「鸞」と「鳳」はともに伝説上の瑞鳥で、「鸞鳳」は夫婦の喩え。「雀屏中目」は、唐の高祖・李淵の故事から「優れたる婿を得る」こと、「鴻案斉眉」は、後漢の梁鴻の故事から「夫婦が互いに礼儀を尽くし、仲睦まじい」ことを意味する。吉祥文様の描かれた赤い絹布に揮毫された、結婚を祝う対聯である。

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