劉墉(1719~1804)は、字を崇如、号を石庵といい、山東諸城の人。官僚として要職を歴任した。とりわけ書名が高く、趙孟頫(1254~1322)や董其昌(1555~1636)など「帖学」の書を学んだ。一方、清で最初期に、顔法を自身の書に取り入れた書人でもある。本作のように、筆を真っ直ぐに立てた(直筆)蔵鋒で、転折に丸みを持たせた筆法(円筆)と向勢の結体、処々にみられる「蚕頭」の点は、顔法の影響であろう。故意に字間をあけることで、鈍重さを避ける工夫もある。
作品名 | 行書湘霊鼓瑟図詩軸 |
ふりがな | ぎょうしょしょうれいこしつずしじく |
作者 | 劉墉 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代中期 乾隆末~嘉慶初年(1800年頃) |
寸法 | 125.0×36.7cm |
目録番号 | 4A-0128 |
釈文 | 一撫朱弦恨轉深森森脩竹蔽 高峯九歌只弁人間曲自奏南 未寂音 湘靈鼓瑟圖 石菴 |
劉墉(1719~1804)は、字を崇如、号を石庵といい、山東諸城の人。官僚として要職を歴任した。とりわけ書名が高く、趙孟頫(1254~1322)や董其昌(1555~1636)など「帖学」の書を学んだ。一方、清で最初期に、顔法を自身の書に取り入れた書人でもある。本作のように、筆を真っ直ぐに立てた(直筆)蔵鋒で、転折に丸みを持たせた筆法(円筆)と向勢の結体、処々にみられる「蚕頭」の点は、顔法の影響であろう。故意に字間をあけることで、鈍重さを避ける工夫もある。