程碒(1855~1941)は字を遠岑(えんしん)といい、清末民国初に揚州で活躍した画家です。幼い頃から画技を習い、特に山水画を得意としました。
本作は、民国初期の揚州で財を成した金融家である楊鴻慶(1821~1956)の邸宅「楊氏小築」内の庭園「猗香亭」を描いたものです。庭園には蘭が植えられ、その香は屋敷の外にまで漂ったといわれています。現在、「楊氏小築」は揚州市の文物保護単位に登録されていますが、「猗香亭」はわずかな庭石を残すのみだそうです。
【参考文献】
瀨川敬也「館蔵資料よりみた程遠岑作品について」『観峰館紀要』第9号、公益財団法人日本習字教育財団観峰館、2013年
観峰館紀要 第9号
作品名 | 猗香亭図横披 |
ふりがな | いこうていずおうひ |
作者 | 程碒(程遠岑) |
国名 | 中国 |
制作年 | 民国14年(1925) |
寸法 | 63.6×110.7cm |
目録番号 | 4a-0124 |
釈文 | 乙丑夏四月遇 伯閑仁兄之盧甫 及台階即来香気 知室有芝蘭庭森 玉樹園林幽僻花木 多奇有亭名猗香 固属幽人之室亦為 善人之居 主人知愛蘭有同癖 故属為写図以紀一 時之興趣云爾 程碒画並識 |
程碒(1855~1941)は字を遠岑(えんしん)といい、清末民国初に揚州で活躍した画家です。幼い頃から画技を習い、特に山水画を得意としました。
本作は、民国初期の揚州で財を成した金融家である楊鴻慶(1821~1956)の邸宅「楊氏小築」内の庭園「猗香亭」を描いたものです。庭園には蘭が植えられ、その香は屋敷の外にまで漂ったといわれています。現在、「楊氏小築」は揚州市の文物保護単位に登録されていますが、「猗香亭」はわずかな庭石を残すのみだそうです。
【参考文献】
瀨川敬也「館蔵資料よりみた程遠岑作品について」『観峰館紀要』第9号、公益財団法人日本習字教育財団観峰館、2013年
観峰館紀要 第9号