禅林集句(乾・坤)

ぜんりんしゅうく
     

いわゆる『禅林句集』の一種で、禅問答で用いられる禅語の読み下し、出典、解釈が付されているもの。江戸時代には、禅宗の僧の必読の書として広く流布し、また一般の人びとにとっても有益な書物であった。
観峰館所蔵本は、京都の書肆・柳枝軒こと小川多左衛門の翻刻に拠るもの。注目すべきは、乾・坤二巻の冒頭に「北禅」の署名と印が押されていることで、「北禅」とは、梅荘顕常(1719~1802)のことではないだろうか。梅荘顕常は後に相国寺の住持となるが、幼少期、近江国神崎郡伊庭郷にて儒医・今堀東安のもとで育てられたといわれており、地域と所縁も深い僧である。
なお題箋は、原田観峰の手によるもの。

乾巻表紙裏に「北禅」の署名がある。

坤巻冒頭

                                       
作品名禅林集句(乾・坤)
ふりがなぜんりんしゅうく
作者不詳
国名日本
制作年不詳
目録番号WKA-0026

いわゆる『禅林句集』の一種で、禅問答で用いられる禅語の読み下し、出典、解釈が付されているもの。江戸時代には、禅宗の僧の必読の書として広く流布し、また一般の人びとにとっても有益な書物であった。
観峰館所蔵本は、京都の書肆・柳枝軒こと小川多左衛門の翻刻に拠るもの。注目すべきは、乾・坤二巻の冒頭に「北禅」の署名と印が押されていることで、「北禅」とは、梅荘顕常(1719~1802)のことではないだろうか。梅荘顕常は後に相国寺の住持となるが、幼少期、近江国神崎郡伊庭郷にて儒医・今堀東安のもとで育てられたといわれており、地域と所縁も深い僧である。
なお題箋は、原田観峰の手によるもの。

乾巻表紙裏に「北禅」の署名がある。

坤巻冒頭

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