太子硯とは、10cm程の高さがある長方硯で、裏面が手前から両側を残して前方に傾斜し、手を差し込んで持ち運び出来るようになっている。やや高さが低いものは、挿手硯とも呼ばれる。
本作は、緑石の太子硯で、墨池には龍が口を開け吠える様子が表わされる。落潮が波模様であることから、登竜門の故事に倣い、鯉が龍と化した姿を示しているのかもしれない。
硯側には、「子畏珍」とあり「伯虎」の印が彫られており、著名な明代の書画家である唐寅(1470~1523)珍蔵とあるものの、清時代後期から民国期頃の倣製硯であろう。
作品名 | 緑石吠龍太子硯 |
ふりがな | りょくせきばいりゅうたいしけん |
作者 | 不詳 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清末~民国 |
寸法 | 21.2×12.3×8.0cm |
目録番号 | Y-273 |
太子硯とは、10cm程の高さがある長方硯で、裏面が手前から両側を残して前方に傾斜し、手を差し込んで持ち運び出来るようになっている。やや高さが低いものは、挿手硯とも呼ばれる。
本作は、緑石の太子硯で、墨池には龍が口を開け吠える様子が表わされる。落潮が波模様であることから、登竜門の故事に倣い、鯉が龍と化した姿を示しているのかもしれない。
硯側には、「子畏珍」とあり「伯虎」の印が彫られており、著名な明代の書画家である唐寅(1470~1523)珍蔵とあるものの、清時代後期から民国期頃の倣製硯であろう。