本作品は、光緒21年(1895)冬63歳時に彼の画室・雙管樓にて描かれた。羅浮山(広東省増城東)に遊んだ男(趙師雄)が美女と出会い酒を酌み交わして語る中に眠ってしまい、目覚めると梅があるのみだったという隋代の故事に因む。梅の精である女性は「翠羽」を装い、その立姿には貴賓が感じられ る。女性後方の2羽の鶴は、彼女と「緑衣童子」をさすのであろうか。作風は華嵒(1682~1756?)に倣うというが、人物・建物などの描き方には、彼独特の表現様式が見られる。
作品名 | 羅浮香夢図 |
ふりがな | らふこうむず |
作者 | 銭慧安 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代末期 光緒21年(1895) |
寸法 | 95.0×46.3cm |
目録番号 | 4b-0232 |
釈文 | 羅浮香夢図 清浅池塘踈影流氷魂縹緲入羅浮 美人林下来驚破只覚暗香夢裡投 乙未冬月仿新羅山人筆清谿樵子銭慧安 時年六十有三 并記于雙管廔中 |
本作品は、光緒21年(1895)冬63歳時に彼の画室・雙管樓にて描かれた。羅浮山(広東省増城東)に遊んだ男(趙師雄)が美女と出会い酒を酌み交わして語る中に眠ってしまい、目覚めると梅があるのみだったという隋代の故事に因む。梅の精である女性は「翠羽」を装い、その立姿には貴賓が感じられ る。女性後方の2羽の鶴は、彼女と「緑衣童子」をさすのであろうか。作風は華嵒(1682~1756?)に倣うというが、人物・建物などの描き方には、彼独特の表現様式が見られる。