劉徳六(1806~1875)は字を子和といい、紅梨館主と号しました。花卉を善くし、日々、常に写生をつとめて花や鳥、虫の生き生きとした形を捉えたといいます。
本作は、晋の元康8年(298)製の磚(レンガ)に刻まれた文から、「子宣」・「延年曾寿」などの文字を抜き出して拓本を採ったものに、劉徳六が植物を描きこんだ作品です。「子宣」は、恐らく黄鐸(生卒年不詳)の字で、磚は自身のコレクションであったようです。「延年曾寿」とは、「年齢を延ばして寿命を増す」という意味の言葉です。
作品名 | 花卉博古図 |
ふりがな | かきはっこず |
作者 | 劉徳六 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代後期 道光23年(1843) |
寸法 | 130.2×28.0cm |
目録番号 | 4a-2910 |
釈文 | 模糊手掌拓残痕較勝田家老瓦盆金谷荒原秋草遍凌波喚醒美人魂 子和補画 是磚全文元康八年八 月孫子宣作凡十言錫山 呉雨亭自呉興寄贈今 截拓此三字以見文字 之巧亦未始非古流云 子宣識 延年曾寿 此天冊磚之下端文曰延年曾寿 大吉凡六言増作曾省文耳 癸卯春二月書於綺雲居 |
劉徳六(1806~1875)は字を子和といい、紅梨館主と号しました。花卉を善くし、日々、常に写生をつとめて花や鳥、虫の生き生きとした形を捉えたといいます。
本作は、晋の元康8年(298)製の磚(レンガ)に刻まれた文から、「子宣」・「延年曾寿」などの文字を抜き出して拓本を採ったものに、劉徳六が植物を描きこんだ作品です。「子宣」は、恐らく黄鐸(生卒年不詳)の字で、磚は自身のコレクションであったようです。「延年曾寿」とは、「年齢を延ばして寿命を増す」という意味の言葉です。