花卉図扇面

かきずせんめん
     

月夜にそよぐ柳の花を、月光に透かしたように描く、初夏の夜を思わせる作品。柳の開花後に結実し柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる綿毛を持った種子が飛ぶ様は、しばしば漢詩に詠まれる。

胡璋(1848~1899)字は鉄梅。画家・胡寅の子。安徽省桐城の人。上海に寓居したのち、1880年に来日、長崎から京阪、名古屋、各地を旅行して文人、学者と交遊しながら売画生活を送った。1886年に帰国、上海で『蘇報』を創刊、その経営に当たる傍ら、古香室牋扇店を営んだ。上海では永井荷風の父久一郎らと交遊があった。1798年秋、再び来日し、翌1899年神戸で病没し追谷墓地に葬られた。絵画は山水、花卉、鳥獣、人物を善くしたが、画風は多様である。

                                               
作品名花卉図扇面
ふりがなかきずせんめん
作者胡璋(胡鉄梅)
国名中国
制作年清時代後期
寸法17.9×52.5cm
目録番号4F-0040-1
釈文仲礼道長兄大人 教正 弟胡璋

月夜にそよぐ柳の花を、月光に透かしたように描く、初夏の夜を思わせる作品。柳の開花後に結実し柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる綿毛を持った種子が飛ぶ様は、しばしば漢詩に詠まれる。

胡璋(1848~1899)字は鉄梅。画家・胡寅の子。安徽省桐城の人。上海に寓居したのち、1880年に来日、長崎から京阪、名古屋、各地を旅行して文人、学者と交遊しながら売画生活を送った。1886年に帰国、上海で『蘇報』を創刊、その経営に当たる傍ら、古香室牋扇店を営んだ。上海では永井荷風の父久一郎らと交遊があった。1798年秋、再び来日し、翌1899年神戸で病没し追谷墓地に葬られた。絵画は山水、花卉、鳥獣、人物を善くしたが、画風は多様である。

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