本作は、漢隷学習の成果を雄渾な筆致で体現した隷書作品。「張遷碑」風の方正な結体を基調としつつも、左右の払いを強調した字は扁平に近づく。第一幅目は、左右の字が均等に配されるが、第二幅目から三幅目にかけて、方正と扁平の結体に合せるよう左右の配置をずらしてゆく。横画の起筆は逆入により大きく丸みをつけ、送筆はうねりをともないながらも水平を維持して終筆に向かう。この横画の筆法は、以後の行書作品にも特徴的に現れるものである。署款の風格もあわせると、60代半ば頃の作品と考えられる。
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作品名 | 隷書蘇軾秧馬歌四屏 |
ふりがな | れいしょそしょくおうまかしへい |
作者 | 何紹基 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代後期 同治年間(1860年代)頃 |
寸法 | 各125.8×31.5cm |
目録番号 | 4B-0001 |
釈文 | 我有桐馬手自提 頭尻軒昂腹脅低 背如覆瓦去角圭 以我両足為四蹄 聳涌滑汰如鳬鷖 繊繊束藁亦可齎 何用繁纓与月題 春坡三兄属 何紹基 |
本作は、漢隷学習の成果を雄渾な筆致で体現した隷書作品。「張遷碑」風の方正な結体を基調としつつも、左右の払いを強調した字は扁平に近づく。第一幅目は、左右の字が均等に配されるが、第二幅目から三幅目にかけて、方正と扁平の結体に合せるよう左右の配置をずらしてゆく。横画の起筆は逆入により大きく丸みをつけ、送筆はうねりをともないながらも水平を維持して終筆に向かう。この横画の筆法は、以後の行書作品にも特徴的に現れるものである。署款の風格もあわせると、60代半ば頃の作品と考えられる。
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