潘祖蔭(1830~1890)は字を伯寅という。呉大澂(1835~1902)と同じく、清末を代表する高級官僚にして金石学の第一人者である。博学広文で書を善くした。
本作にある「綴遺斎」とは、『綴遺斎彝器考釈』の著者で、やはり清末の官僚にして金石の研究と収集につとめた方浚益(字は子総・?~1899)の書斎名と思われる。潘祖蔭とは金石学の方面で交流があったのだろう。跋文の最後に、「書斎の額」を揮毫したとあることから、実際に扁額に仕立てられていた可能性もある。
作品名 | 行書横披 |
ふりがな | ぎょうしょおうひ |
作者 | 潘祖蔭 |
国名 | 中国 |
制作年 | 光緒12年(1886) 56歳 |
寸法 | 38.5×146.0cm |
目録番号 | 4A-2248 |
釈文 | 綴遺斎 鐘鼎之学呂薛王楊尚其本朝群〓阮 呉ニ家疏叔之処往々不免〓 子〓丈所孫画蔚語以名所語即以名〓 所著彝器款識蔭生〓晩猶及見儀徴 相国及荷屋燕庭子苾諸文海内金石 家交亦幾編〓審釈文字淵博精碻如 史者則〓之或及也其書之成不亦鉅観 哉属書斎額因並識之 光緒丙戌初秋呉県潘祖蔭 |
潘祖蔭(1830~1890)は字を伯寅という。呉大澂(1835~1902)と同じく、清末を代表する高級官僚にして金石学の第一人者である。博学広文で書を善くした。
本作にある「綴遺斎」とは、『綴遺斎彝器考釈』の著者で、やはり清末の官僚にして金石の研究と収集につとめた方浚益(字は子総・?~1899)の書斎名と思われる。潘祖蔭とは金石学の方面で交流があったのだろう。跋文の最後に、「書斎の額」を揮毫したとあることから、実際に扁額に仕立てられていた可能性もある。