本作は、何紹基(1799~1873)絵画の希少作。何紹基は、折にふれて絵画も描いたが、友人朋輩向けに限られていたようで、伝世作品は多くない。本作は、水墨による山水画で、渇筆を多用した枯れた表現となっている。また、前景の灌木に施された無数の横線には、何紹基書法の筆法が垣間見える。注目すべきは款記の部分で、すべて篆書体で揮毫されている。何紹基は、若くから文字学として篆書を研究し、その成果を書作品に反映させたが、筆法は、他の書体に共通したものがある。数え60歳の作品。
作品名 | 衡洞図 |
ふりがな | こうどうず |
作者 | 何紹基 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代後期 咸豊8年(1858) |
寸法 | 58.7×30.5cm |
目録番号 | 5b-1015 |
釈文 | 戊午九月 酔蝯為 二泉画 衡洞図 |
本作は、何紹基(1799~1873)絵画の希少作。何紹基は、折にふれて絵画も描いたが、友人朋輩向けに限られていたようで、伝世作品は多くない。本作は、水墨による山水画で、渇筆を多用した枯れた表現となっている。また、前景の灌木に施された無数の横線には、何紹基書法の筆法が垣間見える。注目すべきは款記の部分で、すべて篆書体で揮毫されている。何紹基は、若くから文字学として篆書を研究し、その成果を書作品に反映させたが、筆法は、他の書体に共通したものがある。数え60歳の作品。