郭尚先(1785~1832)字は蘭石といいます。嘉慶14年(1809)の進士。福建省の人です。当時、同郷の林則徐・梁章鉅とともに「閩中の三君」と称されました。書は特に行書にすぐれ、王羲之(303?~361?)以来の帖学を中心に、顔真卿(709~785)の「争坐位稿」からも多くを学んだといいます。用筆は太細の幅が大きく、全体として上品にまとめられています。この作品は、緑灰色の用紙に大きめの金箔を散らした料紙に、宋の詩人・陸游(1125~1210)の「夏秋之交小舟早夜往来湖中絶句」を詩情豊かに表現したものです。(漢字部 資料紹介 2018年2月号)
作品名 | 行書陸游詩軸 |
ふりがな | ぎょうしょりくゆうしじく |
作者 | 郭尚先 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代中~後期 |
寸法 | 124.8×57.0cm |
目録番号 | 4A-0446 |
釈文 | 横林渺渺夜生煙野水 茫々遠拍天菱唱一声 驚夢断始知身在釣魚 船 宿海学兄 郭尚先 |
郭尚先(1785~1832)字は蘭石といいます。嘉慶14年(1809)の進士。福建省の人です。当時、同郷の林則徐・梁章鉅とともに「閩中の三君」と称されました。書は特に行書にすぐれ、王羲之(303?~361?)以来の帖学を中心に、顔真卿(709~785)の「争坐位稿」からも多くを学んだといいます。用筆は太細の幅が大きく、全体として上品にまとめられています。この作品は、緑灰色の用紙に大きめの金箔を散らした料紙に、宋の詩人・陸游(1125~1210)の「夏秋之交小舟早夜往来湖中絶句」を詩情豊かに表現したものです。(漢字部 資料紹介 2018年2月号)