高邕(1850~1921)は、唐の李邕(678~747 『李思訓碑』『麓山寺碑』の書者)を敬慕し、号も李盦としたほどです。幼少期から書の才能を謳われて、篆刻にも長じていました。二十代前半には上海で呉昌碩(1844~1927)と出会い、呉昌碩は彼のために数十の刻印を贈りました。ほかにも多くの書家や画家と交流し、晩年には上海文化人の中心的存在となります。
この作品は、丸い団扇に張り込む形の絹に書かれていますが、開くと円形になる折帖に仕立てられていたようです。タテが26cmほどの小さな作品ですが伸びやかな線質が、作品をゆったりと見せています。(漢字部 資料紹介 2012年11月号)
作品名 | 隷書臨礼器碑陰団扇 |
ふりがな | れいしょりんれいきひいんだんせん |
作者 | 高邕 |
国名 | 中国 |
制作年 | 清時代後期 光緒16年(1890) |
寸法 | 26.2×26.7cm |
目録番号 | 台団A-002 |
高邕(1850~1921)は、唐の李邕(678~747 『李思訓碑』『麓山寺碑』の書者)を敬慕し、号も李盦としたほどです。幼少期から書の才能を謳われて、篆刻にも長じていました。二十代前半には上海で呉昌碩(1844~1927)と出会い、呉昌碩は彼のために数十の刻印を贈りました。ほかにも多くの書家や画家と交流し、晩年には上海文化人の中心的存在となります。
この作品は、丸い団扇に張り込む形の絹に書かれていますが、開くと円形になる折帖に仕立てられていたようです。タテが26cmほどの小さな作品ですが伸びやかな線質が、作品をゆったりと見せています。(漢字部 資料紹介 2012年11月号)