本館 4階・5階展示室
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いろいろ千字文|中国絵画-山水竹石図
いろいろ千字文
【展覧会概要】
当館の平常展示では、所蔵の江戸時代の手習いの手本を特集する展示を継続して実施しています。シリーズPart3は、「千字文(せんじもん)」を特集します。
千字文とは、子どもたちに漢詩を教え、また書の手本として用いられた漢文のテキストです。中国の梁(502~549)の時代に、時の皇帝の武帝が文官の周興嗣に文章を作らせたものです。4字を1句とする250個の短句からなる韻文です。文字は、能書家として有名な王羲之(303~361)の字を模写して集成し、習字の手本にしたと伝えられます。この千字という文字数は、福沢諭吉など明治の教育家たちに評価され、やがて常用漢字の文字数へと受け継がれていきます。
この展覧会は、約40種類の千字文尽くしの内容となっています。さまざまな千字文を通して、その奥深さを味わってください!
▼出品リスト等はこちら
令和4年(2022)度観峰館夏季平常展示「いろいろ千字文」出品作品リスト(1.72MB)
令和4年(2022)度観峰館夏季平常展示「いろいろ千字文」展示パンフレット(4.33MB)
【会場】
本館4階展示室
【主な展示作品】※クリックで拡大します。
一、千字文のテキスト
千字文のテキストとして有名なものに、王羲之の末裔である智永が書いた「真草千字文」や、唐代の懐素が書いた「草書千字文」があります。古来、千字文は日本にもたらされていましたが、江戸時代になると、より多くの拓本がもたらされました。中には、日本で模刻(和刻本)されたり、より個性的なものを求めた結果、希少な千字文が見られるようにもなりました。
二、千字文の出版(一)
江戸時代は、出版技術の向上と、寺子屋などでの手習いのためのテキストの必要性から、様ざまな千字文が出版されました。明治時代に入ると、学校教育の中でも千字文が尊ばれ、多くの書家が千字文を書き、その書物が出版されるようになりました。
三、千字文の出版(二)
千字文は、その需要の高まりから、著名な書家が書いたものだけでなく、様ざまな千字文が出版されました。中には、その書物でのみ、名前を知ることができる書家や、出版者自身が筆を取り、千字文を書くといった人物まで現れました。
四、千字文の広がり
千字文は、1000文字という学びやすさ、4字を1句とするという歯切れの良さも相まって、江戸時代には、オリジナルの千字文を改変した、日本独自の千字文が登場しました。そして、その読みやすさ、学びやすさは、多くの人に受けいれられ、実に数多くの書物が出版されました。
五、千字文を書く
千字文は、習字における初学のテキストであり、書家は、弟子に与えるための手本として書く機会が多く、肉筆の千字文の数は、決して多くはありません。当館が所蔵する肉筆の千字文は、この展覧会で初めて出品するものばかりです。様ざまな書体を駆使した、オリジナリティーあふれる千字文をご覧ください。
▼SNSでも作品を紹介しています
【お知らせ】Facebook/Instagramで夏季平常展(本館4階)の展示作品を紹介しています
▼バーチャル観峰館でも夏季展をご覧いただけます。※7月2日(土)から9月16日(金)までの公開となります。
中国絵画-山水竹石図-
【展覧会概要】
画中に小さく描かれた人物は、作者自身であり、絵を観る人自身を表しています。絵の中に入り込んだつもりで、吹く風や川のせせらぎの音を感じながら鑑賞してください。
【会場】
本館5階展示室
【主な展示作品】※クリックで拡大します
▼SNSでも作品を紹介しています
【お知らせ】Facebook/Instagramで夏季平常展(本館5階)の展示作品を紹介しています
▼バーチャル観峰館でも夏季展をご覧いただけます※7月2日(土)から9月16日(金)までの公開となります。
【同時開催】
【お得な情報】
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【次回の展覧会】