新館 特別展示室
【展覧会概要】
日本でも馴染み深い画題である山水画は、実景をありのままに描写する西洋の風景画とは趣を異とし、知識階級である文人たちの思想や理想を反映した、高い精神性が求められる芸術でした。文人たちは、清雅な山野での生活に憧れながらも、俗世で身を立てなければならないという矛盾を、山水画を描き、鑑賞することで解消しようとしていたのでしょう。しかし近代になると、文人山水画の伝統を継承する作家がいる一方で、西洋文化との接触を背景にしつつ、経済力を持つようになった商人など一般庶民の嗜好にあう、新しい雰囲気の山水画が制作されるようにもなり、多種多様な作風の作品が世に出るようになります。
本展では、中国山水画の歴史を、その黄金期ともいえる北宋から南宋・元・明・清各時代の名品を通じて紹介するとともに、観峰コレクションの中核である清朝後期から20世紀の資料群より近代山水画の優品を抽出して展観し、中国山水画の魅力に迫ってゆきます。
▼出品リスト等はこちら(展示点数約50点)※期間中展示替えあり。
観峰館 令和元年(2019)特別企画展「中国山水画の精華―北宋から20世紀まで―」出品リスト(573KB)
【主な展示作品】
【図録】
【同時開催】