一見すると、硯であると認識できない形状であるが、正真正銘の硯である。墨池は、墨堂の周囲に深く彫られており、たっぷりと墨をためることが出来るが、はたしてその必要があるのだろうか。 硯側には、龍、鳳凰、松に双鶴、竹に雀といっ […]
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天然の石の形を利用した硯で、硯縁部分には高く聳え立つ老松が、力強く彫られている。松の樹肌(きはだ)部分も丁寧に彫られており、樹木の根の力強さ からは、生命力を感じさせ、まさに長寿の象徴である。 硯は、破損がない限り、永久 […]
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墨池上部の硯縁に梅花が彫られ、右側に「松亭」の落款、左側に「永綏清渓端石」の文字がある。永綏(えいすい)については不明だが、中国・清時代に湖南省に置かれた直隷庁(ちょくれいちょう)のことかもしれない。 いずれにせよ、浅く […]
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虁龍(きりゅう)紋とは、頭上に二本の角があり、一本足で舞う龍の姿が彫られたもので、宝珠を中央にして、墨池の周囲を覆うように、一対の龍が左右対象に彫られている。 やや赤味を帯びた硯石に、上品な彫刻がなされており、良質な硯で […]
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硯縁上部の石眼を宝珠に見立て、宝珠を中心に二頭の龍が左右に彫られた硯である。重厚な硯石であるが、彫刻は洗練されておらず、必ずしも優品とはいえないが、中央右から伸びる霧のような石紋が、天高く飛んでいく龍の姿を想像させる。 […]
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長方形に彫り込まれた墨池以外に、いっさい加工が施されていない良質の硯である。墨堂部分の無数にある紋様が、まるで空に輝く星のように見えて、とても美しい。 「井田(せいでん)」とは、中国・周時代に行われたとされる土地制度のこ […]
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2種類の円形の墨池があり、その上部には「墨泉」と銘がある。この硯の名称だろうか。右側の墨池には円形の凸部があり、まるで墨液が落ちる様子を示したようにも見える。上記以外には墨堂や硯縁に彫刻が施されておらず、良質な石材である […]