曹素功墨

今回は中国の有名な工房が製作した墨をご紹介します。 ここに記されている「曹素功」というのは、明末清初の名墨匠の名前であるとともに、墨のブランド名です。曹素功(1615~1689・本名は曹聖臣、素功は号)は、明の万暦年間に […]

       

山水刻文鎮

よく磨き込まれた黒檀(こくたん)に線刻で山水画を施した象牙の板を象嵌(ぞうがん)した文鎮です。上面が膨らんだかまぼこ型をしています。 二本の長さはわずかに異なりますが180 ㎜ほどの長さで、中心線の膨らんだ厚みは13 ㎜ […]

       

奈良朝瓦硯

本誌4月号では、銅雀台(どうじゃくだい)瓦硯を取り上げましたが、今月号は、日本の瓦硯をご紹介します。 この硯の名前である「奈良朝瓦硯」とは、元の所蔵者の命名によるものです。「奈良朝」とは都を平城宮に定めたいわゆる「奈良時 […]

       

篆書対聯-空間演出としての書-

以前、其の⑪では「蠟箋(ろうせん)」という紙についてお話ししました。今回は「蠟箋」に意味があるのではなく、篆書でおめでたい言葉を書いた掛軸(対聯)が飾り物として、書斎を飾る文房具と並列であるということがテーマです。書が鑑 […]

       

堆漆筆管

筆は、硯・墨・紙とともに「文房四宝」を構成する重要な文房具ですが、紙と同じく、消耗品として扱われることが多いと思われます。また、実用面のみを追求するならば、書きやすければよいのであって、軸の部分である筆管は本来、穂をきち […]

       

銅雀台瓦硯

中国・殷代以来漢代を中心に建築用材として用いられ、後代に出土した瓦を用いて作硯したものを瓦硯と言います。図版のような平瓦を用いたもののほか、軒先や屋根の両端などに使われた瓦当(がとう)を用いたものもあります。漢時代以前の […]

       

琴形臂擱

臂擱(ひかく)は、秘閣とも書き、腕枕(わんちん)とも呼ばれます。これは揮毫(きごう)の際、手や袖口が乾いていない墨に付いて汚れるのを防ぐために、筆を持つ手首の下にあてがう道具で、名前の臂擱も「臂(うで)〔=腕〕擱(お)き […]

       

蠟箋

古玩文具の魅力⑪ 今回は「蝋箋(ろうせん)」という紙を紹介します。安徽省・宣城を中心に生産された宣紙に加工を施したものの一種で、清時代中期・乾隆皇帝が特に好んだ華やかな意匠を凝らしたものが有名です。 清時代の後半(18~ […]

       

墨盒

古玩文具の魅力⑩ 「盒」(はこ)という漢字は蓋つきの入れ物を指し、「墨盒」とは、墨汁を入れておく容器のことです。その歴史は、清(しん)朝の嘉慶・道光年間(19世紀頃)に始まるとされ、言い伝えによると、官吏登用試験である科 […]

       

象牙筆筒

古玩文具の魅力⑨ 筆筒とは、いわゆる筆立てのことで、円筒状の入れ物に毛筆を逆さまに挿(さ)しておく文房具です。筆筒の歴史は、三国時代の文献にその名がみえるのが最初とされますが、それが筆立てを指すのかどうかは、はっきりしま […]

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