赤間石

赤間石は、山口県宇部市(旧 厚狭郡)で産出され、その石色は赤色や緑色で、他の日本の硯とは一線を画するものである。石眼や紋様が見られ、細工もしやすいため、その硯石は重宝されました。 また歴史も古く、江戸初期には既に作硯され […]

       

諸鹿石

諸鹿石は、島根県八頭郡若桜町で産出され、竜頭石とも呼ばれる。石色は黒色もしくは茶色である。実用性よりも鑑賞用として用いられることが多い。 本作も、天然の石材の中央に、墨堂と墨池を彫り込んだもので、おそらく鑑賞用に作硯され […]

       

高島石

高島石は、滋賀県高島郡高島町で産出され、雄勝石、雨畑石同様、粘板岩より彫り上げられる。その名は江戸時代より知られ、寺子屋など日用に使用される硯であった。明治には斑紋を持った虎斑石の硯材が採取され、全盛を誇った。 現在は、 […]

       

那智黒鶴亀硯

那智黒石は、三重県熊野市神川町で産出され、自然の状態、即ち天然硯のものが多く、本作のような蓋付のものもある。緻密な石質と適度な硬度が特徴である。本作は、墨縁部分に鶴を、蓋部分に亀を彫り込んだもので、自然の形状を利用した上 […]

       

雨畑石

雨畑石は、山梨県南巨摩郡早川町で産出され、石色は雄勝石同様、黒色で、粘板岩で粒子が細かく、下墨、発墨が良く、水持ちも良いとされる。鋒鋩は適度な角度を持ち、その量が多いことから、墨が細かく滑らかに磨れる。 『和漢硯譜』の日 […]

       

臨書帖「屏風土代」

辻本史邑(1895~1957)が小野道風(894~967)の「屏風土代」を臨書したもの。注目したいのは、その忠実な臨書であり、道風の優雅な書きぶりを臨書していることに加えて、墨注ぎも再現しており、「屏風土代」に対する史邑 […]

       

小倉百人一首かるた

藤原定家によって選ばれた和歌100首を通称「小倉百人一首」と呼ぶが、これを歌人の肖像と上の句、下の句の2種に分けてカルタとしたもの。江戸後期、吉田勘兵衛によって出版されたものを、明治中期頃にカルタとして販売したもの。作者 […]

       

土佐石硯

土佐硯は、その名の通り、高知県三原市で産出される硯である。その特徴は、青黒い色合いに、特殊な銅粉が含まれており、墨を擦るとうるわしい墨色が得られるという。現在も地元の地場産業として、後継者の育成に力が注がれている。

       

高田石硯

高田石は、岡山県真庭郡で産出される硯石である。気品あふれる漆黒の光沢が特徴で、重厚感がある。江戸時代中期には、歴代の藩主の代替わりに、高田石の硯が献上されたという。裏面に「高田硯 石真」と銘が有り、職人の中島石真の作であ […]

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