楷書で書かれた、字形の整った美しい千字文です。冒頭に「攻石」の陽印がありますが、書家については不明です。 末尾には、ルビ入りで全文が載せられていますが、この部分は、利用しやすいように、後刷で追加された部分です。千字文とい […]

楷書で書かれた、字形の整った美しい千字文です。冒頭に「攻石」の陽印がありますが、書家については不明です。 末尾には、ルビ入りで全文が載せられていますが、この部分は、利用しやすいように、後刷で追加された部分です。千字文とい […]
御家流で書かれた、行書の「千字文」の手習い本です。冒頭に「千字文乃来由」について挿絵入りで解説しています。 著者の葛西水玉堂は、実は出版元である天王寺屋市良兵衛こと、梅村市郎兵衛(生卒年不詳)のことです。梅村市郎兵衛は、 […]
「千字文」は、寺子屋で学ばれたテキストの一種でした。識語を書いた峰岸侃斎(生卒年不詳)によると、書名の「五体」とは、楷書、草書、小篆、印篆(いんてん、篆刻において余白を限りなく無くしたもの)、隷書の5種の書体をさします。 […]
文政8年(1826)初版のこの作品は、木村明啓が編輯し、暁 鐘成が挿絵を描き、和田正兵衛が文字を描いた「庭訓往来」です。実は、木村明啓は暁 鐘成(1793~1861)の本名で、編輯と挿絵は、同一人物によるものです。 文字 […]
名前に「宝蔵」とあるのは、口絵などに付録となる参考資料が付されたもので、多くの「庭訓往来」が出版されていく中で、個性を付けるための工夫ともいえます。本文は、返り点、ルビが付された「読本系」に属するものです。 冒頭には、「 […]
溝江小笠斎(生卒年不詳)は、観鵞堂という堂号を持っていますが、詳細は不明です。「青蓮宮府入木御直弟」とあり、江戸末期に大坂で多くの手習い本を手掛けた人気の書家でした。 なお、この作品の裏表紙には、「永塚(?)春市/源祥盛 […]
「庭訓往来」の本文に注釈を付し、末尾に文意をまとめたもので、いわゆる「注釈系」に分類されるものです。頭書には、挿絵入りの用語注釈が付されています。弘化2年(1845)初版の袖中(しゅうちゅう)本です。 著者の渓斎英泉(1 […]
この作品には、旧所蔵者による「らくがき」が見られます。上巻には、「加藤正晴」という名の武士が描かれ、下巻には、「ふじの山雪は/永くおり(?)て/いつかはとけて/春のまもなく」という歌が書かれています。いずれも、作品の内容 […]
作品名の「諺解(げんかい)」とは、書物などの、俗語や口語を用いたわかりやすい解釈のことで、この作品は庭訓往来の注釈系の一種です。元禄15年(1702)初版の後刷のものです。 著者の永井如瓶(1661~1731)は、大坂の […]